最近、いろんな演奏家から思索のヒントを得ることが多い。
たとえば、
若手ピアニスト アレクサンダー ガジェブなる存在。
まだ30代前半。であるのに、その倍ほど生きてきたかの
ようなメッセージ性、哲学をもっている発信者である。
もちろんその演奏も引き込まれてしまう不思議な力がある。
彼の演奏や言葉を聴きながら、普段考えていることが、
再確認でき、とてもうれしく感じた。
言葉より先に存在したものが音楽。
話す以前に、人は歌うことで感情を伝えることができた。
コミュニケーションの原点なのかもしれない。
音楽は心のよりどころにもなることができ、元気ももらえる。
そして音楽を楽しめば、世界はもっとよくなる。
音楽は平和のツールにもなる。
また、世界で活躍するピアニスト伊藤恵さんの言葉も
とても印象に残っている。
彼女はベートーヴェンの演奏で知られているが、
ベートーベンの音楽の中に神様がいると感じると
話されていたことに、思わず頷いた。
私自身は特定の宗教、信仰を持たないが、音楽には昔から
神聖を感じている。また、音楽の宗教性は理解できる。
音から生まれる目に見えない絶対なる存在・・・。
音楽により、人の心が(自分)浄化されていったり
高揚して、はるかなるものに向かっていくのを感じる。
ベートーベンやショパンなどからは、それを強く感じる。
弾いていても、聴いていても、それを感じることができる。
確かにベートーベンの楽曲ではそれを強く感じることが
できる。と感じている。
ベートーベンが「楽聖」と称されたのは、そういう点に
あるのかもしれない。
神様がいるのかどうか知らないけれど・・・と伊藤さんも
前置きをされながら ベートーベンの音楽について
語られていたのがとても印象に残り、強く共感する。
言葉を越え、伝わるものがある。
それは音楽。
もちろんそれ以外の芸術でも、共通しているかもしれないが。
まずは、
言葉を越えて、音楽がある。
人と人をつなぐことができる。
音楽がもつ潜在の力をもっと深堀し、伝えていくことが
自分の使命のひとつかもしれない。
祈るように弾く。歌う。
そうすることで、心が落ち着き、豊かになっていくのでは・・・。
音楽を通じて、何を伝えたいのか、
これからも熟考し、表現したい。
と、若き演奏家に触発されることに幸せを感じる。
言葉より先にあるもの。
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