
この写真は、現在の浦上天主堂。
80年前の今日、原爆で全壊し、その後人々の強い願いと
協力で再建された。
当時の様子を写真で見たり、旧教会の遺構の
一部、被爆マリア像、アンジェラスの鐘などを
見ると、その恐ろしい現実が頭に浮かび、
耐えがたい気持になる。
この近くが爆心地であり、そこから瞬間にして
この美しき祈りの町が破壊された。
いつもこのあたりを歩くと、この美しい教会の
下に再建された美しい浦上の町が住む人が
どんな苦難を背負い、乗り越えてきたのか、
考えさせられ、空が美しければ美しいほど
悲しくもなる。
そう、長崎の空は美しく、悲しい。
今朝、被爆者のひとりであった山口仙二さんの活動
について改めて知った。
生涯を核廃絶運動に全力で捧げた方である。
世界中で発信した力強いメッセージは、多くの人々
に原爆の恐怖と核廃絶の必要性を強く伝えた。
「自分の家族が被ばくしたらどうですか?」
この問いかけほど、わかりやすく伝わる例えはない。
「言わなきゃだめだ。言わないと容認したことになる。」
命をかけて訴える力は、多くの人の心を動かす。
自らの体験を伝えられる人たちが年々減ってくる。
いつの日か、いなくなる。
それでも、ずっと言い続けなければならない。
長崎が最後の被爆地となるように。
長崎から世界へメッセージを。
長崎へ祈りを。世界へ平和を願う。