イギリスのチャーチル大統領の半生を描いたハリウッド映画で、
特殊メイクを担当したメイクアップアーチスト辻和弘さんが
日本人初のアカデミー賞を受賞した。
先日たまたま見つけたインタビューで、その人の生き様を少し知ることができ、
大いに刺激を受けた。
辻さんは10代の頃から、特殊メイクの世界に興味をもち、独学を重ね、
単身でハリウッドに行き、修行の道を進んだそうだ。
そして、アニメ系、仮想の動物などの特殊メイクで名を馳せるが、
その世界での限界を感じ、しばらく活動を休止。
そして、このたび、チャーチルの映画の制作時に、
主演男優からの指名を受け、チャーチルの顔づくりに挑戦。
それが見事アカデミー賞受賞となったとのこと。
人間の顔をつくるという仕事は極めて珍しく、それだけに
興味が尽きない。
さて、ご本人がインタビューで残した言葉が
いたく気に入った。
「親や周囲がすすめることをしてはいけない。」
それをすると、きっと後悔する。
もちろんそれが自分のしたいことと同じであれば良いが。
それよりも、自分がやりたいものをみつけ
それにとことん突き進む。
反対されようが、何されようが、自分の意志で
突き進む。
そして、10年やり続ける。
その結果が今回の受賞ということだろう。
そうだ、誰がなんといおうと
自分がやりたいこと。
これがみつけられることが大切だ。
みつかってしまえば、それに向かって
行動を起こすのみ。
50代半ばにもなって、こんなことに共感しているようでは
遅いか?
いや、まだ遅くない。
人の顔をつくる仕事というのは、とても興味深い。
どんな生き方をしてきたかで、顔は変わるそうだ。
年輪のごとく・・。
自分で道を創る人は、素晴らしい。
うーん。わが人生はまだまだ・・。
誇りに思う、心から尊敬するアーチストがまた一人増えた。