「癒し」の観覧車、くるくる。

グループホームでのコンサート。利用者さんだけでなく、地域の方や
ご家族の方にも集まっていただいた。
利用者さんは80代以上の方とお見受け。まさに親と同世代であり、
親近感を抱く。
利用者さんの席の後ろに、地域の方やご家族の席。
そして、その周囲にスタッフの皆さん。アジアから来られている方も
多く混じり、国際色豊かなホームである。

45分程の演奏とトークをするうちに、利用者さんたちの表情や体の
動きに変化が出てきて、こちらにもその「ノリ」が伝わった。
後方のご家族の方や地域の皆さまも、マスク越しではあったけれど、
目での表情の変化から、楽しんでいただいている様子で嬉しくなった。

演奏後、感動したと涙ぐんでおられる方、「ありがとう、ありがとう」
と何度も何度も言われる方、皆さん笑顔でご挨拶。
印象に残ったのは、ご両親の面会を兼ねてこられていたご家族の皆さん
の反応。みなさん、笑顔で、声をかけてくださる。
「楽しませていただきました。良かったです~」という言葉と併せて
「癒されました~♪」との言葉もいただく。

そういえば、この言葉はよくいただく。
癒すには、傷を癒す、疲れや悲しみを和らげる意味がある。
癒されたら、人は元気になれる。
そうか、そんなお役立ちもあるのか。と、自分が行っている演奏活動を
改めてふりかえる。

お客様が癒されると、私も癒されるような気がする。
全身全霊での行動が相手に伝わり、その方が癒され、元気になれば、
その「気」がこちらにも伝わる。
そう、癒しの観覧車が会場内をくるくる巡る。

大学時代に読んだ、コリングウッドの芸術論をふと思い出す。
音楽は演奏者だけでは成り立たない。観客がいてこそ、成り立つ。
一緒に作り上げる芸術だ・・・と、そんなことを書いていた。
施設でのコンサートも同じである。
束の間ではあるが、会場全体が一体感に包まれ、盛り上がる。
今回も、まさにそんな場となった。

余韻のなかの帰り道。
いろんな方の声、表情、言葉が走馬灯のように登場する。
また、癒しの観覧車を回しにいかねば。
「今日も、良かったよ」と、母が笑っている顔が浮かんだ。

演奏の機会をいただけること、待っていてくださること、
本当にうれしい。
素敵な春のふれあいコンサート。
うららびより江南白壁館さま、お招きありがとうございました。

https://www.urarabiyori.com/facility/kounanshirakabe/

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