若い時は好きでなかった、興味がなかったものが、
大人になると、今になると、しみじみ良さを感じる。
そんな瞬間は 何か新たな発見をしたようで、
人生お得な気分にもなる。
たとえば、モーツアルトのピアノ曲。
レクイエムは、初めて聴いた高校生のとき、
あまりに衝撃的で度肝を抜かれた。
その後、映画も何回も観たせいか、すっかり体内に沁みこみ、
死への恐怖をもつようになったのは、この曲の影響でもあるほど。
一方、ピアノ曲は、どうもきれいすぎて、軽快すぎて、
人生はつらいもんだと思っている人間にとっては
なかなか入ってこない。
貴族が喜ぶ上品な世界。というイメージで、
自分には関係ない世界?
自称ベートーベン派?の自分には響いてこなかった。
テストの課題曲によく出てきたぐらいで、
好きで弾くのではなく、義務的に練習をしていた。
大人になってから、ほとんど弾かなかった。
ところが、約40余年ぶりにMozartのソナタの楽譜を
辿って、弾いてみる。
なんと、美しいのだろう。あれ?いいじゃん。
鍵盤の上をコロコロと指が舞うような 規則正しいリズムと
よどみのないメロディー。濁った和音はない。
とにかく美しいのだ。
Mozartって、やっぱり天才だったのだ。
若さあふれるけれども、天上の音楽のように別の世界を
感じる。神童だ。まさしく・・・。
と、若い頃は理解できなかった世界が、今はすっと入ってくる。
音楽は時代とともにスタイルを変える。
音楽は世相を反映する。
ベートーベンより少し前に生まれたアマデウス。
世界を知ると、歴史を知ると、その当時の作曲家たち
のことも想像できる。
曲は立体的に、語り掛けてくる。
今回、Mozartとの再会は、とてもうれしい時間となった。
Mozartだけではない。今になってわかるものが増えている。
知られていない曲にも、素晴らしい曲は多数ある。
だんだんわかる。
これは生きる楽しみが増えるということかもしれない。
Mozartに限らず、日本の歌謡曲もだんだんわかる。
音楽は時代とともに、社会とともにある。
これからも、もっと、だんだん!を増やしていきたい。
だんだんわかる。
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