
この連休の間にパスポート更新用の写真を用意せねばと、知人のカメラマンに
お願いする。演奏風景など、時々無理をお願いしている方だ。アマチュアと
言われるが、職業カメラマンとはまた違い、アーチスト的に「瞬間」をとらえる
のが上手い。連撮りはされない。1枚づつ丁寧にレンズから見える被写体を豊かな
感性でキャッチされる。
今どきは自動撮影機もアプリも何でもあるが、やはり人の眼で、手と目で撮って
ほしいと思い、地元のお気に入りスポットで待ち合わせ。
ここならば、光も入るので、撮影がしやすい。
まずは、いかにも証明写真用に、真面目なポーズで撮ってもらう。
自然に笑えない、縛りが多い写真は疲れる。どうも、苦手だ。
いろいろ撮って、少しアングルを変えようかと立ち上がり、
そこにあった鏡に映ってみる。
「へえ、この鏡、よく映るわ~。」
と鏡に映った自分を見ていたら、
「マーサさん、そのショットが面白いですよ。撮りますね」
と撮っていただいたのがこの1枚。
鏡に映っているのは私であり、手前にいるのも自分。
鏡のなかのわたしとの対話が、写真になるというのも
なんだか不思議な感覚。
「ねえ、元気?ちゃんとやってる?」
と、そんな風に話しかけているようだ。
そして、思ったのは、証明写真のときは笑い顔もぎこちないが、
解き放たれた瞬間はなんと自然な笑顔になることだろう。
自分に話しかけるわたし。
照明写真ももちろんお世話になったけれど、
今回の一番の収穫は、鏡の国の自分との対話。
ふと、不思議の国のアリス…を想い出した。
鏡は、不思議な存在だ。
自分との対話ができ、また写真にするとその対話の様子も
見られる。
どっちが本当の自分?
鏡の登場は、人類史上、重要な意味がある・・。
思わず、神話まで思い出した、意外な瞬間。
まさに、「あがるショット」。
Tさんの感性に改めて、脱帽!