旅立ちを思い出す朝

さあ、今日も元気に!とスタートしはじめたところに、
1通のメールが届く。
気になっていた仲間のお父様の訃報。
「たった今、亡くなりました」と書いてあった。
遠くに住んでいるので、立ち合いができなかったとも。

良かったら施設に伺って、歌でも歌いに行こうかと
言っていた矢先だった。

ふと、父や母の時のことを思い出した。
いずれも、臨終に立ち会うことができなかった。
そして、駆け付けて、対面したときの瞬間が蘇った。
自分の人生で初めての感覚であった。

人は一人で生まれ、ひとりで終わっていく。

人生は、なんとも孤独なもの。

「早く行ってあげてね。待っておられると思うから」
と、つい、そんな言葉をかけてしまう。

親は常に自分の鏡でもある。
時に反面教師であることもあるが、それも含め、
やはり鏡だと、時間を経た今も思う。

人はいのち絶えても、周囲が覚えている限り、
心のなかに生き続ける。

心からご冥福をお祈りしたい。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク