そんなところにビジネスチャンスがあるかと思うような
驚きの商品、サービスが生まれている。
ネット社会で、直接の人間関係、コミュニケーションが
どうも苦手、とくに電話は・・・という若い人も増えて
いるようで、代行サービスが花盛りである。
テレアポといって、電話で新規開拓をする手法は
ずいぶん以前からあるが、さらに営業代行という形で
特定したターゲットに対して、依頼を受けた商品や
サービスの説明をして、次の面談にこぎつけるという
仕事。新規開拓のファーストステップとしては、確か
に有効な一面もある。10年以上前に、直販したいけれど
人がいない、ノウハウがないということで専門の会社を
紹介した記憶も新しい。
それが今日はさらに進化しているわけだ。単にモノではなく
しくみ、複雑なシステムの紹介も、コミュニケーション力ある
専門スタッフにスムーズに行ってもらい、興味ある担当者
には次の面談を促し、アポをとるという仕事。
営業の手が足りない企業にとっては有効な役割だ。
アポがとれたら、次に進める。ただ、代行任せでは
仕事はとれない。最後は自分たちの営業力が試される。
また、営業以外では、離職代行という仕事もある。
退職したいと思ったとき、直接自分からその企業に
連絡したくないという場合、その連絡、手続きを
代行サービスがすべて担ってくれるとのこと。
身近なところでも、そういった事例を直に耳にして、
自分で選んだ会社をそんな風にして去っていくのか。
と驚き、大変残念にも思った。
人をひとり雇うのに、どれだけのコスト、労力が
かかるか・・を思うと、大変複雑な思いになる。
いずれも、直接コミュニケーションする手間、労力を
補ってくれるサービス。
使えるものは使ってみる!のは良いこと。
でも、最後は人の力である。
思いのこもった説明、プレゼン、交渉をする力が
重要なのは、今も昔も変わらない。
代行サービス。
私にとって馴染みがあるのは、タクシー代行。
飲酒運転をしないための、サービス。
こういったものは大いに利用を推奨したいが、
自分の力で直接コミュニケーションする手間を
省き、人と人の関わり、交わりを薄めていく
動きには警鐘を鳴らしたい。
自分自身で行動し、完結させる力。
体当たりする力。
もちろん頭を使う。気も使うし、緊張もする。
その経験の積み重ねが自分を強くする。
もちろん、「生産性」を上げるために
使えるツールはAIも含め、どんどん活用する。
でも、最後は自分の頭で考え、整理しないと。
考えることまで、代行で終わらせてはいけない。
ネット社会の影響で、人間の行動、人間と人間
との交わり方、関係が、変わってきている。
選択肢が増えていることは良いことだが、
考えながら選びたい。
最後、人が自分らしく、達成感に満ちて、
幸せになる方法であれば良いと思っている。
代行で完結するか?
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