真剣は疲れる。

ある企業で従業員さんとの個別面談。
今回は管理職。その時々で相手によっては、リーダー
であったり役は特についていなかったり。
いろんな立場の方たちとさしで向き合い、その時々の
テーマについて話を聞かせてもらったり、ときに
アドバイスや、エールを送ったり、相談にのったり・・・。

話すのがそんなに得意ではない人、気が進まない人も
あれば、話し過ぎる人もいて、本当にさまざまであるが、
実はこの時間が、私はとても好きだ。
人を知ることができる、新たな発見を得られるだけ
でなく、喜んでもらったり、応援したくなる気持ちが
湧いてくるのが嬉しかったりもする。

どんな問いかけをしても、「別に」という感じで
多くを語らない人には別の角度から違う質問をして
違う言葉が出てこないか模索したり、
問いかけをすることで、それが考えるきっかけになる
人には、一緒に考えてみる。
普段の仕事の手を止めて、ともに考える未来に向けての
時間。
将来自分はどうなっていたいのか?どうなっているのだろう?
会社はどうなっている?自分は何ができる?
今日明日のことではなく、先のことを想像する時間は
普段と違う想像力を使う。

面談後、ある人に笑いながら言われた。
「疲れますね。変な意味じゃなくて」
この面談の時間は疲れるとのこと。私と話すとパワーを吸い取られるという。
「そう?元気もらえますという人が多いけど?」
笑いながら、かわす。
最初は人見知りだったこの人も、面談を重ねるうちに、いろいろ話すように
なり、一緒に未来を向いての会話もできるようになった。
変化を感じる。
「真剣になっていると、何でも疲れるよね。」

楽しいだけではなく、パワーを放出しながらのコミュニケーションの時間。
その間に交わした言葉のいくつかが、心に刻み込まれたらそれでいい。

そう、真剣勝負は疲れる。お互いに。
そこから生まれる信頼関係を大切にしたい。

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