お世話になっている方にお見舞いのお花を贈る。
手術も無事終わり、退院できたという報せに安心し、
それならばと自宅へ送った。
届いたという報せの電話が入る。
とても喜んでおられる様子。声でわかる。
80歳の誕生日祝いを一緒にしようと思っていたのに、
入院されていたから、それも兼ねてのお花。
「いやー、うれしいわ、ほんとうにありがとう」
「良かったです。本当に元気になられて良かったです」
「ほんとうにいい匂いがしてねえ、癒されてます~」
「へえ、いい匂いなんですね。それは良かった。
どんな色の花が入ってました?」
「ピンクの花がたくさんあって、リボンも2つついていて・・・」
「そうですか。ピンクは◌子さんのイメージですね」
「いやあ、本当にうれしい。ごめんね。本当であれば写真をとって
はい、ってメールとかしたらいいのだろうけど、わたし、そういうの
できないので、ごめんね」
「ううん。いいんです。こうやってきいていたら、しっかり頭に浮かぶので、
ありがとうございます」
そんな会話をして、電話をきる。
相手が喜んでおられることは、本当にうれしく、送って良かったと
思えてくる。
この方は、ネットも一切されず、CDも聴かれず、ひたすらに手書きと電話
そして直接のコミュニケーションのみ。
「読む・書く・話す・聴く」
このコミュニケーションの基本を徹底。長年 客商売をされてきたので、
接客的なコミュニケーションはさすがであり、接客業を長くされていると
きっとボケ防止にもなるのだろうと思わせてくれる方。
この時代になると、とても貴重な存在であるが、
こういう人と変わらず親しくできていることも、しあわせなこと。
この大切にお付き合いを重ねていきたい。
コミュニケーションの原点を想い出させてくれるありがたい存在。
とにかく、早く完治され、また新宿で再会できることを祈っている。
ピンクのブーケ。写真で見るより、聴いて思い浮かべる方が一体感が
あって、違う共有ができたようで、なんだかこちらもほっこりした・・・。
どんな色?どんな匂い?
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