
地元のデイサービスに呼んでいただき、演奏に出かける。
「マーサ秋のスペシャルコンサート」と、壁面にしっかりタイトルを装飾して
あり、いつもながら、準備してくださるスタッフに感謝の気持ちが湧く。
ひとつひとつの葉っぱ・・・利用者さんたちと一緒に付けてくださったのかな。
どんな気持ちで皆さん、ご用意いただいたのかなと・・・。
20名ほどの利用者さんと地域の方の見学もあって、会場は満員。
皆さん、予定していた開始時間よりずいぶん早くおいでになり、待っていただく。
楽しみにしてもらえていることは、本当にうれしい。
40分ほどの時間を、ともに歌い、聞き、考え、話し・・・・。
回数を重ねることで、こちらも相手にあわせたパフォーマンスができる
ようになってくる。
認知症であっても、今が最高という時間をお届けできたらうれしい。
マイクなし環境であっても、耳が遠い方には、大きく語り掛けるように、
そして口も大きく開いて話し、歌う。
日本の名曲をアレンジして歌いながら、ともに「昭和の時代」を懐かしむ。
最後は最近コンサートで締めに歌っているわが新曲「歌のブーケをあなたに」
を歌った。
すると、見学に来ていただいていた方(元八百屋さんで、父母もお世話になっ
た方)が、すっと立ち上がり、前に進んで花束を渡してくださった。
歌のブーケの後に、本物の花のブーケをいただくとは・・・。
会場の皆さんも「おお~」とびっくりの大喝采。
とてもうれしい結びとなった。この方はこのコンサートに来られると、花を
もってきてくださる。
その後、そのブーケをもってお墓へ行き、知り合いの方のお墓などにお花を
お裾分け。
「みなさーん、お花ですよ~♪」てな感じで。
今回も心温まるドラマチックな時間となった。
「サインください」と言ってくださったり、涙を流し続けておられた方・・。
一晩たっても、その人のことが忘れられない。
音楽は、人の心を洗う。
音楽は、人の心の傷を癒す。
であれば、いい。
人が喜ぶ、しあわせになる活動、仕事。
これができること自体が、しあわせだと思う。
