解像度があがってきた。

ある企業でリーダー研修を行った。
そのテーマでは同じメンバーに対して
これまでも何度か取り組んできた。
そのたびごとに、アプローチも変える。

意識づけと行動変革。
リーダーとは、リーダーシップとは。
時間をおいて、この言葉の定義についても
何度か問うてきた。
時間をおいた分、現場での経験が増えるため、
リーダーという言葉についての現実味が増す。
仕事ができないと指示もできないから、仕事
ができる人でないといけない、みんなが
ついてくる人でないといけない。
自分は今は、どんなタイプのリーダーか。
今後はどんなタイプを目指すのか。
並走タイプか、フォロータイプか、キャプテンタイプか、
監督タイプか、はたまた支配タイプか。

「うーん、自分の性格からすると今はフォロータイプだけど、
並走のところもあるかな」
「今はキャプテン型。でもゆくゆくは監督にならないとな」
ひとりひとりが、自分はどんなリーダーを目指すべきかに
ついて、より具体的に思い描いている様子が伝わってくる。

会社が示す理想のリーダー像がある。
それを踏まえ、自分はどんなリーダーを目指すのか。
そしてそうなるために、何をするのか?

チームで意見交換をしながら、それぞれの職場での
状況も聞きながら、仕事内容は違えど、それぞれ同じ
現場のリーダーとしてがんばっている仲間との対話も
いい刺激になる。

今回の研修を終えたあとにいただいた声。
「何度かこれまでリーダー研修受けてきたけれど、
自分も変わってきたのかもしれないけれど、どんどん
自分が目指すリーダー像について、解像度があがって
来た気がする」
こんな感想をもらえた。

解像度があがるということは、その人の中でより
そのイメージが鮮明になり、具体的になってきた
という証しかとうれしく思う。

研修に限らず、一緒に何かを取り組む時間を重ねることで
ひとり一人が現場での経験を通じ、多くのコミュニケーション
の中で、間違いなく成長されていることを実感する瞬間。

前は言わなかった言葉が出てくる、前とは違って
自分から発言するようになっている。
相手の話をよく聞くようになっている。笑顔が増えている。
いい意味で、小さな変化を感じるとき、成長を実感し、
うれしくなる。

解像度があがるとよく見える、わかる。だから次に進める。

解像度は自分であげる努力も必要だ。

研修は自分で走り出すためのきっかけのツール。
今日からの皆さんの動きが、何か新しくなっていることを
期待している。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク