戦後80年、昭和100年。
今年は大きな節目の年である。
戦後生まれの自分にとって、また敗戦から日本が
立ち直って、経済的成長を遂げていく中で
生まれ育った自分にとって、昭和という時代は
良かったと思うことが多いけれど、それは
あくまでも、その前のあってはならない苦く、
取り返しのつかない経験があったから・・で
ある。
戦後80年。昭和20年までの戦争の経験を記憶
し、伝えることができる人は毎年減っている。
近い将来、ゼロになる。
また、生きていても伝えたくない、伝えられない
現実が無数にある。
言わないで、言えないで亡くなっていかれる
方も多いと聞き、その人生は・・・と思うと
胸が痛くなる。
戦争とは本当に残酷である。
と自分が持ち得るわずかな情報で言うのも
恥ずかしいけれど、それでも
戦争は絶対にあってはいけないと思う。
こんな平和な日本に、戦争なんか・・と
他人事に思う人も多いかもしれないが、
それは、知らないから‥ともいえる。
だから、知ることが大切だ。
そして、戦争で苦しんだ人々の経験を
思いを、絶対に風化させてはいけない。
同じことを繰り返してはいけない。と
日本人は、日本人の経験をもって発信し続けて
いかねばならない。
被爆地の広島や長崎をはじめ、各地で
戦後生まれの人や、若き学生たちが戦争体験を
伝え続ける活動を行い、国内だけでなく海外でも
その発信を行う人もおられる。
若い人の活動を見ると、光を感じる。
世代を越え、思いがつながっていてよかったと・・・。
昨年のノーベル平和賞はそのひとつの成果
であり、また今後の活動の新たなステップに
なっている。
この節目の年、広島や長崎ではさまざまな
記念行事が行われており、8月をピークに
全国でさまざまな取り組みが繰り広げられる。
さまざまな表現を通じて、反戦への祈りが
捧げられる。
今、受講しているジャーナリズムの講座も
戦争をテーマに行われ、戦争に関わる報道
から戦争の実態を知る機会を得ていることは
大変貴重だと思っている。
どんな表現からでもよいので、とにかく現実を
学び、ひとり一人が世界平和を実現する意志を
もたねばならない。
「節目」とは、過去を振り返るだけでなく、
改めて現実を知り、そして考え、より良い
明日になるために、新たな一歩を踏み出す
ためにある。
節目はいつも未来のために。
改めて、しっかり考えたい節目の年。
節目は次のために。
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