INとOUTの循環こそ

昨日の岐阜新聞でのロビーコンサートは屋外が酷暑で、
移動するのも気が萎える状況であったにもかかわらず、
多くの方に足を運んでいただけた。
このことだけで、本当にありがたく、やりがいも感じる。

昨日ここに書いた出来立ての新曲もちゃんと歌えた。
人は、何事もゴールを決める、やるという覚悟をもてば
できる。できないことはない。些細なたとえではある
けれど、今回もそんなことを思った。
やればできる、やれば響く、やれば届く。
本番力は覚悟で身につく。

演奏後、いつも最前列に座って熱心に聴き続けて
下さるお客様が、「素晴らしい、素晴らしい、ほんとうに
素晴らしい」と言いながら、ずっと拍手を送って
くださり、帰るときも、外に出られてからもずっと
手を振ってくださった。最後はガッツポーズだった。
元気出たよ。元気もらったよ!という合図だろうか。

あるお客様からは、前回のコンサートの後には
「美輪明宏さんみたいね」とお世辞を言ってくださった
が、今回も駆けつけてくださり、熱心に最後まで
聴いてくださった。
そして、帰り際に
「ここに来る時は、お花をいけるような気持で来るんです。」
と言われた。ここにきて、演奏を聴く。という行為が
生け花と共通するのか。
もったいないような感じもしたが、そのように思って
おられるとお聞きして、ずっと背筋が伸びる気がした。
心がきれいになる、気持ちを落ち着ける・・・そんな時間と
いう意味だろうか。

あるお客様からは
「ありがとうございました。心が軽くなりました。スゴイです。
次お会いできるの楽しみにしています」
とそんなメッセージもいただいた。

演奏など表現するコミュニケーションはアウトプットである。
観客、お客様に何らかのメッセージを伝えたいと思って
準備する、演ずる。
このアウトの反応がどうであったか。
感想、意見をいただくことが、演者、表現者にとってのインプット。
私はコンサートでアンケートをすることをしないが、
お客様が自由意志で、好きなように味わっていただき、
気持が向けば、お好きなように伝えてもらえたら、それでいい。
自分から声を聞きに行かない分、声をいただけるとありがたい。

花を生けるような時間。
心軽くなる時間。
暑かったけれど、出かけて良かったと思っていただけていたら
うれしい。

コミュニケーションはインプットとアウトプットの循環だ。
まさにわたしの観覧車もそのそのくりかえし。
今日から、7月のはじまり。
2025年後半も、INとOUTをバランスよく、そして心豊かに
回していきたい。

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