一杯の味噌汁が救うもの。

報道に振り回されているかのようにも見える、
今回の米騒動。
多くの国民が知らなかった備蓄米の存在を知る
きっかけにはなり、また米という主食が、
今の時代も、独特な扱いを受けて存在する
モノであることも認識する機会となった。
ふと、そういえば、江戸時代などは年貢米。
税金の代わりにお米だった・・・。
米とは本当に日本人にとって特別な存在・・。

それは確かにそうであるが、
米といえば味噌汁。
ごはんといえば、この一杯。
コーンスープでもオニオンスープでもなく
味噌汁である。

各家庭でお母さんがつくってくれる
味噌汁の味。
それを大人になっても懐かしく思い出す
人も多くいるだろう。
味噌汁があれば、ごはんも美味しく
いただける。

最近、フリーズドライの味噌汁を
つくる会社の方のお話しを聞く機会があった。
味噌汁がフリーズドライになり、
本当にどこにでも持ち運べるようになり、
長く保存できるようになり、
本当に!この上なき便利な時代になった。


今でこそ、当たり前と思っているが、
わが子ども時代は、まだその技術はなかった。
今はコンビニでも、通販でも、どの売り場でも
お馴染みのアイテム。
個食化が進み、ひとり分の味噌汁を
つくらない現代の食卓に、このフリーズドライ
の味噌汁は本当にありがたき存在!

さらに、日常だけでなく、いざというときにこそ
味噌汁は役に立つだろう。
自分はまだ今のところ、被災経験がないけれど、
いざというときこそ、あたたかい食事がほしい。
味噌汁はそんな時にためにこそ、備えておきたい。
甘い菓子パン、硬い乾パンではなく、あたたかい
食事。そのなかでも、元気が湧いてくる味噌汁は
まずは必要だ。

今、ローリングストックという考え方が
ジワリ浸透してきている。
日ごろから一定期間日持ちする食品をそろえ、
それをこまめにいただきながらまた補充をし、
いざという時に備える。

そのフリーズドライ味噌汁のメーカーの方の
お話しによると、その商品が生まれた背景には
創業者の奥様の「お味噌汁」の存在があった
という。
まさにソウルフードを、家庭の味をいつでも
提供できる。
ナント、素晴らしい発想か。

味噌汁は日本を、地球を救う。
もちろんお湯は必要であるが・・・。

ふと子ども時代に食していた 八丁味噌の
味噌汁が浮かんできた。おふくろの味は
永遠だ。
いざ!という時にこそ、その味を思い出せば
人は元気になれるのかもしれない。

改めて一杯の味噌汁。いつも手元に。

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