あの長嶋茂雄さんが旅立たれた。
「ああ・・」と多くの人が、そう反応されたのではないだろうか。
子どもの頃から、大人になっても、ずっと親しみを抱いていた。
現役時代よりも、引退されてからの方が記憶に残っているけれど、
選手として活躍されていた頃のことも、もちろん知っている。
日本戦後の高度成長時代、テレビの普及の時代に呼応して、
王選手とともに日本中に勇気を与えてくれた方。
現役を引退されたときのインタビューに
「今日で長嶋茂雄は引退しますが、巨人軍は不滅です」
と言われたあの言葉が、今回も何度も報道された。
不滅。
永遠なる存在。
改めて今回、生前の映像や写真を何回か見ながら、
なんと素敵な笑顔なんだろう、豊かな表現力なんだろう、
人を元気にする力を持っている方なんだろう。
と思った。
ある調べでは、憧れの上司のランキングでトップになって
いた時代もあったようであるが、確かに人を育てるのが
上手いし、懐も深いし、この人にだったらついていきたい。
そう思えてくる。
告別式の様子を少し映像で見た。
泣かせる弔辞。
王さんも、中畑さんも、そして松井さんも・・・。
それぞれが関わった長嶋さんその人が伝わってきて、
その場にいるような気持になり、胸がいっぱいになった。
日本中から愛されてきた人。
昭和の日本を盛り上げてくれた人。
父が中日ファンであったにもかかわらず、
自分は巨人の方が好きであった。
長嶋さんの存在が大きかったのかもしれない。
父は、ドラゴンズを応援しながらも、長嶋さんのことは
好きだっただろう。そういえば、同世代だ。
野球が好きだった父にすれば、私以上に親近感を
寄せていただろうと、
子ども時代のテレビでの野球を観戦する父の姿を
を懐かしく想い出したりもする。
不滅。
姿形が見えなくなることは、悲しく、ずっと
寂しいけれど、
その分、あの笑顔は、残された言葉たちは、
これからも生き続ける。
愛した人たちが、思い出す限り、忘れない限り、
その存在は不滅だ。
巨人は不滅。と言い遺した
長嶋さんこそが、不滅の人である。
日本中に感動と勇気を届けてくれた方。
みんなの上司、みんなの監督だ。
心から感謝を送り、ご冥福を祈りたい。
昭和の1ページが、また・・・。
不滅の人。
カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク