昔から、そして今も、いつも気になっている日本語がある。
それは「普通」の二文字だ。
いかにも、日本的な言葉かも?
英語でいうと、ordinary 。
この「普通」という言葉は日常生活によく登場する。
まず、高校などで「普通科」というクラスがあるが、一体何?
その言葉どおりでいくと?普通?平凡?ありきたり?と解釈
してはいけないだろうが、普通って?と思っていた。
私は幸いにして、「音楽科」であったので、専門性があり
何をやるのかわかりやすく、また個性的でもあり、その名称も気に入っていた。
普通科では、確かに成績がいい人もいるが、でも、しょせん「普通やんか?」
という感じで、ピンとこないし、ぱっとしない印象。
総合科とでも言った方がまだわかるのに・・。誰が、いつ名付けたのだろう?
電車を見てもいつも思っている。「普通」の二文字。
なんで普通なんだろう?各駅停車の方がわかりやすいし、
この場合なら英語もSTOPS AT EACH STATIONでわかりやすい。
普通となっていると、英語にしづらいのでは?
またアンケートや小学時代の時の通信簿でも、
「良い・普通・悪い」とか、「良い・普通・がんばろう」。
と、とにかく普通という二文字が、多用されている。
よくもなく悪くもなく、なのか、良くもあり、悪くもあり・・なのか
本当にはっきりしないこの「普通」という言葉。
ニュアンスで理解する言葉なのかもしれないが。
かなり昔になるが、
「普通のサラリーマンになりたい」
「普通のお嫁さんになりたい」
という言葉も聞いたことがあるが、その普通とは?
多くのみんながしている、どこでもいつでも多くのみんなが
していることをするのが、普通?なのだろうか?
平凡という意味だろうか。それは安心の印なのだろうか?
「普通」とは・・・。普遍に通じる。と
自分なりに良い解釈をしてみようとする。
そうか、普通というのは本当はとても深い意味なのかもしれない。
でも、そんな風に考えて使われているだろうか?
と、日々の生活で「普通」という言葉に出会うと、ついつい
考えてしまうこの半世紀余り。
普通とは、「並」に近い?(この並みもわかりづらいが・・)
いずれにせよ、
なぜ各駅停車が普通であるか・・の答えにはなっていない。
さりげなく、なにげなく使われている言葉のなかで、時々意味が
わからないものもある。
言葉とは所詮、そんなものなのかもしれない。
普通の人々、普通の暮らしのなかでは・・・。
この一見、無表情であるけれど、とても受け皿の広そうな二文字。
普通・・・日本人には相性が良い言葉なのであろう。
普通の対極にある二文字。希少、特別、異常・・・。個人的には
こちらの方に興味があるが。
「普通」って何だ?
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