プロの仕事と糊付け注意報


「お手紙届きましたが、中身がなく、残念で~す!」
こんなメールが届いてびっくり!
郵便を出しはじめて半世紀。こんなことは初めてだ。
(今から思えば、連絡がなかっただけかもしれないが)

そのとき、外で食事をしていたが、手と口が止まった。
まさか?おかしいな。
2日ほど前に、地元の郵便局まで持ち込んで
その場で、重さも確認して出してきたので、そんなはずはないと
思いながらも、大変気になってしまった。
どこで落ちたんだろう?中身はどこへいったんだろう。

これはほっておけないと思い、すぐ郵便を出した窓口に電話をしてみる。
あいにく、そこには、その日の残留物(業界ではそう呼ぶようだ)はなかった。とすると、
次の工程である、各局からの郵便が集まる大きな郵便局でふるい分けの際に・・
という可能性があるかも?
と思い、そのハブ郵便局名を聞き、ダメもとでそこへ電話をする。

お盆中でもあるので、人手も足りず、応対してもらえないかもと思ったが、
電話口に出た方が、大変親切!どうやら、郵便物の中身が、零れ落ちることは毎日何軒かあるようだ。
「中身の特徴を具体的に教えていただけますか?」
との問いに、こちらも手紙の書き出しから、便箋のサイズ、色、同梱物にいたるまで細かく
説明したら、
「ああ、特徴ありますね。わかりました。では12日以降の分で調査してすぐ電話します」
との回答。なんと親切なことか。さあ、ここでみつかればいいが・・・。

数分もしないうちに、電話があった。
「ありました!」
その答えに、思わず歓喜の声を出してしまった。
「へえ!あったんですか。素晴らしい!ありがとうございます!!!で?どうしましょう?」
とたずねると、
「では、私たちの方で、お客様の方で郵便局から速達で今日出しておきますから、
相手先様の住所わかりますか?」
との答えで、これにも驚いた。

普通郵便で出したのに、速達でしかもそのお金は郵便局持ちで・・やってくださるとのこと。住所をお伝えすると、
「はい、わかりました。では私の下手な字ですが、ちゃんと書いて、明日午前速達でお届
けしておきますね。つきましては、受け取られた方には・・・」とご案内をいただき、
何度もお礼を言って、電話を切った。

封筒だけ届いたショックは消え去り、中身がちゃんと救出され、しかも速達で送って
いただけることになったことに、奇跡と幸運を感じ、またその郵便局の方の応対の
素晴らしさに胸がいっぱいになった。

無事、郵便は翌日午前、約束どおり、速達で届き
「中身、ちゃんと来ましたよ~。」のお返事が来て、安心。
思わず、郵便局にも、御礼の電話を入れた。

時々、封書で中身が飛び出ることがあるとのことで、
その郵便局の方いわく、
「スティックのりは、乾いてしまうので、実はおすすめできないんですよ。
できれば、水タイプののりが、しっかりつくので良いですね。」
と教えてくださった。

今後、封筒だけ届かないように、糊止めのあと、テープもしょうと思った次第。

無事届いてよかった。
という安堵の気持ちと、
ちゃんとお客様のもとに届けてくださる郵便局員さんの親切な対応に
とても心うたれた。

よくない報道も時にはあるが、人による。
いい人もたくさんいらっしゃる。

ほんとうにありがたい。

せっかく書いた手紙だから、きちんと届けたい。

郵便局の方の適切かつ親切な対応に感謝。
そして、糊付け注意報の夏・・・。

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