尊敬する人、おつきあいを続けたい人は、学び続け、つねに
抽象的に物事をとらえることができ、世界を見続けることができ、
具体的に適切な判断、行動ができる人である。
自分があんな人になりたい。と思わせてくれる人とのおつきあいを
深めたいし、高めたい。
増やしたいとは思わない。
尊敬する人は、そんなに大勢はいらない。
ある経営者の方とは、約四半世紀のおつきあいになるが、
とても気が合う。と勝手に思っている。
最初の出会いから、Mozartの話で盛り上がり、その後も
学生時代に岩波文庫でお馴染みであった哲学者や思想家、
音楽家の話題がどんどん出て、お会いすると時間を忘れる
ほどに語ったし、自分が知らない言葉や考えをいろいろ
教えてくださった。ビジネスマンにも哲学や芸術は役立つ
ということも気づかせてくれた、ありがたき存在だ。
在る時、なぜ、いろんなことをそんなにご存じなのかと
興味をもってたずねると、こんな答えが返ってきた。
「いろいろ読んできて、「抽象的思考力」をもたない経営者は、
お客さんから共感、支持され、成長する企業をつくることは
できないことを知りました。
その「抽象的思考力」を高めるためには、抽象的な物事の
考え方が必要でそれを養うには、リベラル・アーツ(音楽・哲学・
文学などの教養)を身につける必要があるということもわかって
きたのです・・・」
なるほど。とても深く共感した。だから、ずっと勉強を続けて
おられるのだ。だから話していても話題が尽きず、学びも多い。
流行り事だけでなく、普遍なるものを求め続け、自らの考えを磨いていくこと。
それが経営者として大切な道なのだ。
この社長はいろんなことをご存じであっても、決して偉ぶらず、
本当に謙虚でユーモアがあって、心のゆとりがあるように見える。
苦しい時、悩むときは、まさにリベラル・アーツの力も借り、
心を開放されることもあるのだろう。
そして、それがまた血となり、肉となり・・・。良き循環の中で
充足した日々を過ごしておられるのだろう。
理想的な年の重ね方をされていると思う。
こんな方と時々やりとりをしながら、もっと知的であれ。と
自らの背中を押す。
大きな組織を担う経営者でなくても、自力で心豊かに生きていくためには、
抽象的思考力は、ますます必要になると実感する。
だから、もっと学び、もっと知ろう。
知的な会話ができる人になりたいし、
自分より教養のある方に、相手にしていただけるように
努力しなければならない。
人生、貴重な時間を使うなら、意味のある会話をしたい。
そして、尊敬する方との時間を大切にしたい。
そして、若い人に、そんなことが伝えていけるように
なりたい。
抽象的思考力・・音楽を続けていて良かった。少しは役に立ちそうだ。